燦太郎の日記

思ったこと、感じたこと、考えていることを自由に書いています

哲学史をまとめてみる#1−2 古代ギリシャの自然哲学

 

 

どうも。燦太郎です。

 

 

 

自主企画#1−2、ということで、前回の続きです。

 

 

第一回目の記事はこちら↓

注意事項などもございますので、もし読んでない方がいたらまずこちらを読んでください〜

ushfskda6485-sshdajoji.hatenablog.com

 

 

では、早速続きへ...

 

 

 

#1-2古代ギリシャの自然哲学〜ソフィスト

 

前回はエレア派とヘラクレイトスの「存在」についての考え方が対立し、それを調停するような思想を打ち出す哲学者が出てくるよ!というところまで話を進めました。

今日はその哲学者たちの紹介を前半でして、後半では第一回で置き去りにしていた「ソフィスト」についての話を少しだけしたいと思います。

 

 

まずは一元論の限界を突破するべく、「多元論」を主張した哲学者たちについてです。

*ここでいう「多元論」は、万物の根源になるものはただ一つではなく複数あると考える立場のことです。

 

 

エンペドクレス(B.C.493-443)/「万物の根源は地、水、火、風である」

エンペドクレスはパルメニデスが主張した、存在は不変であるという主張を認めながらも、一方でヘラクレイトスの言う世界の物質的な変化についてもまた認めていたため、

物質の生成と消滅を、万物の根源が混合したり、分離したりすることで説明しようとしました。その万物の根源とは、「地、水、火、風」の4つです。

(この区分はよくゲームとか、星座占いで見られます)

これら4つの存在それ自体は、パルメニデスの主張したような不変不動の存在者です。くっついたり離れたりするだけなので、それ自体は消滅しません。

しかし、分離や混合をするためにはそれらが動かなくてはいけません。

そこで、それらを動かす原動力として、エンペドクレスは「愛」と「憎」を考え、ここに哲学史上で初めて動くもの動かされるものの明確な区別がされることになりました(哲学用語で、動かす原動力を「動力因」と言ったりもします。①のミレトス派が勝手に前提としていたことに新たな概念を見出したことに彼の功績があります)。

 

 

 

 

アナクサゴラス(B.C.500-428頃)/「雪もまた黒い」

エンペドクレスの4つの分類が気に入らず、アナクサゴラスは「スペルマタ(種子)」というものを世界の根源であると考えました。これは無数に小さく、無数に存在するもので、一見、今で言う原子のようなものに思われますが、その本質は異なっています。

スペルマタには、いろんな性質がぎゅっと詰め込まれており、「ヌース(理性)」という世界の秩序的原理に従って、スペルマタが分離や混合がされて、物質として現れてくるのです。

これはかなりイメージしづらいのですが、彼の常套句は「すべてのものの中にはすべてのものがあり、すべてのものがすべてのものの部分を含んでいる」というもの。

牛乳を飲んで骨が強くなるのはどうしてかという時に、現在ならカルシウムが含まれているからと考えますが、アナクサゴラスの場合だと、牛乳も骨の性質を実は持っているといったような主張になるのかもしれません(疑問は残りますが、自分の専門ではないのでこれが私の限界です...)。

 

 

 

 

 

原子論

上述した2人の影響を受けて展開されたのが原子論です。「原子」はそれ以上分割し得ない最小の単位で、その原子と、原子に運動の場を与える「空虚(ケノン)」とが、この世界を成立させていると考える立場です。

 

レウキッポス(B.C.500-440頃)

レウキッポスは原子論の提唱者で、物質の運動について考えるとき、空虚が必要であると考えたことから、非存在(=空虚)もまた存在すると考えました。ここが②のエレア派とは違う点です。

そして、アトマ(原子のギリシャ語、分かつことができないものという意味)は、空虚が入り込まない、それ以上分割できないものであって、一つ一つに質的な違いはないという点でも、これまでの論とは異なります。

ただし、動力因ついては、アトマは自分で動くものであると考えられていたようです。

 

 

デモクリトス(B.C.460-370頃)

デモクリトスは原子論の大成者と言われていますが、少し時代が新しい人で、まだ紹介していないソフィストらの影響受けながら、原子論を唱えました。

基本的にはレウキッポスの考えを受け継いでいます。彼が主張したのは、世界の生成変化は、原子の機械的な運動の結果に過ぎないとし、これらの運動になんら目的があるわけではないということでした。

 

 

ピタゴラス学派

前半の最後に、ピタゴラス学派を挙げておきます。この学派の最大の特徴は、「数」を世界の本質とした点です。ピタゴラスが立ち上げた宗教的な教団に属する人々が独自に研究した音楽や天文学、数学などが様々な法則の発見へとつながっていきました。世界を数による秩序で表し、特にその天文学は、地動説の先駆けともなるような思想として高く評価されています。

 

ピタゴラス(B.C.570-500頃)

彼自身は宗教家で、魂の輪廻転生を唱えました。また、厳格な禁欲生活を送ったとも言われています。有名なピタゴラスの定理は、学派のみんなで力を合わせて発見したようです。

 

 

 

前半の自然哲学についてはここまでです。

このように自然、世界に対して様々な見解が飛び交いましたが、紀元前5世紀の中頃から徐々に学問の関心が変化していきます。

その変化の大きな原因の一つは、ペルシャ戦争の勝利で国全体が豊かになり、文化的な学問が花開いたことです。政治の場で力を持ちたいと意欲する者も多く現れるようになり、そうした人々の教師として台頭した人たちがソフィストです。

 

 

 

ソフィスト

ギリシャ語で「学者、物知り」といったような意味ですが、これまで述べてきた哲学者と違い、実用的な知に対して関心があり、文法学や論理学の発展に貢献しました。

一方で、自らにとって優位を得るための学問は、相手を論破するような弁論術の発達をもたらし、彼らはのちに現れる哲学者たちに「詭弁家」と呼ばれるようになりました。

その思想の特徴は、(認識論的)主観主義や相対主義懐疑主義です。

相対主義を唱えた人として有名なのは、プロタゴラス(B.C.480-410頃)です。「人間は万物の尺度である」とし、神といった絶対的な存在に対しても不可知論(その存在について知ることはできない)をとりました。

他にも、非存在について説いたゴルギアス(B.C.484-375頃)や、法の権威について懐疑的な態度を示したヒッピアスなどがいますが、人数が多いのでここでは割愛します。

 

 

 

 

「本当の真理は客観的には知り得ないし、それは私たちの考え方次第だよ〜」といった主張は、結果的にソフィストのやりたい放題を許す思想になってしまいます。

そうした学問の危機を察知し、もう一度純粋な真理を求めようとして立ち上がったのが、かの有名なソクラテスです。

 

 

 

 

今回はここまで。

次回はソクラテスと、その弟子プラトンについて見ていきます!